けがにはたいてい前触れがある
運動によるけがは、転倒のような事故よりも、数日前からあった違和感を我慢して続けた結果であることのほうがはるかに多いです。最初は運動中だけ痛み、次に運動後も残り、やがて日常でも痛むようになります。最初の段階で数日休めば済むことが、最後の段階まで行くと数か月かかります。だからこそ、「いつもと違う違和感」を運動の記録に一行書いておく習慣が、思った以上に役立ちます。
けがにはたいてい前触れがあります。正常な痛みとそうでない痛み、準備運動の役割、けがの多い部位、けがをした最初の数日と再開の仕方をまとめました。
運動によるけがは、転倒のような事故よりも、数日前からあった違和感を我慢して続けた結果であることのほうがはるかに多いです。最初は運動中だけ痛み、次に運動後も残り、やがて日常でも痛むようになります。最初の段階で数日休めば済むことが、最後の段階まで行くと数か月かかります。だからこそ、「いつもと違う違和感」を運動の記録に一行書いておく習慣が、思った以上に役立ちます。
運動の翌日に筋肉が張るのは正常です。一方、関節の内側で感じる鋭い痛み、片側だけに出る痛み、特定の動作でいつも同じ場所が痛む場合は別です。
運動前に必要なのは体を温めることであって、筋肉を長く伸ばすことではありません。冷えた状態で長く伸ばす静的ストレッチは、直後の力の発揮をむしろ下げることがあります。軽く動きながら関節の可動域を使う動的な準備運動で体温を上げ、伸ばすストレッチは運動後に回すほうがよいです。準備運動は5〜10分で十分で、これから行う運動を軽い強度で先にやってみるのがいちばんの準備運動です。
体が良くなるのは運動している間ではなく休んでいる間です。睡眠が足りない、食べる量が足りないという状態では、同じ練習をしても回復が遅れ、けがの危険が上がります。毎日同じ部位を強く鍛える計画はたいてい失敗しますが、それは意志が足りないからではなく回復が追いつかないからです。一日二日体が重いくらいは心配いりませんが、ふだんより心拍が高い日や眠りが浅い日が続くなら、疲れがたまっている合図と考えます。
運動ごとにけがをしやすい部位はおおむね決まっていて、原因も似ています。ほとんどは一度の事故よりも、同じ動きのくり返しと急な量の増加から来ます。自分の運動でどこが弱いかを知っていれば、初期の合図を見逃さずに済みます。
ひねったりぶつけたりして腫れて痛むなら、最初の一、二日はけがをした部位を休ませ、短い冷却を何度かくり返し、圧迫しながら心臓より高く上げておくのが一般的な応急処置です。この時期に「ほぐそう」と強くもんだり温めたりすると、腫れがひどくなることがあります。ただし完全に動かさないのも回復を遅らせることがあるので、痛みが落ち着いたら痛くない範囲で少しずつ動かし始めます。まったく体重をかけられない、形が変わっている、感覚がおかしいといった場合は、応急処置だけしてすぐに受診してください。
けがから回復したあとでいちばん多い失敗は、痛くないからと元の量にすぐ戻ることです。痛みが消えても組織が十分に強くなったわけではないので、休んだ期間のぶんだけゆっくり戻すつもりで、強度と量を半分ほどから始めて数週間かけて上げていきます。また痛み止めを飲んで運動するのは体の警告を消すことなので避けるべきです。同じ場所を何度もけがするなら、筋力や柔軟性の偏り、靴、練習計画などの原因を探す必要があります。原因がわからなければ、スポーツのけがを診る医療の専門家に確かめてもらうのがいちばんの近道です。
休む日をあらかじめ計画に入れておけば、罪悪感なく休めます。痛くなってから休む方法では、すでに遅れた状態で休むことになります。痛みが2週間を超えて続く、腫れる、力が入らないという場合は、自分で判断せずに診てもらうほうが結果的に早いです。